逆需要関数
逆需要関数とは、価格を需要量に対して解いた需要関数です。つまり、価格が需要量に依存する関数です。この関数は需要曲線をグラフ化する際に使用されます。グラフの軸が反転しているため、慣例的に従属変数は x 軸(需要量)、独立変数は y 軸(価格)に配置されます。
通常の需要関数と逆需要関数
通常の需要関数は、需要量が価格に依存する関数です。
通常の需要関数は次のように表されます:
\[ Q_d = Q_d(p) \]
ここで:
- \( Q_d \) は商品の需要量を表します。
- \( p \) は商品の価格です。
- \( Q_d(p) \) は価格 \( p \) の変化に応じて需要量 \( Q_d \) がどのように変化するかを示す関数です。
通常の需要関数の例は以下の通りです:
\[ q = 800 - 10p \]
次に、この通常の需要関数から価格を需要量に基づいて解くことで逆需要関数を求めます:
最初の式は以下の通りです:
\[ q = 800 - 10p \]
両辺に \(10p\) を加えます:
\[ q + 10p = 800 \]
両辺から \(q\) を引いて \(p\) を含む項を分離します:
\[ 10p = 800 - q \]
両辺を10で割って \(p\) を解きます:
\[ p = \frac{800 - q}{10} \]
分数を簡略化します:
\[ p = 80 - 0.1q \]
この関数では、価格が需要量に依存します。この逆需要関数は需要曲線をグラフ化する際に使用されます。
このグラフでは、需要量は価格のみに依存しています。価格以外の需要量に影響を与える要因(例えば、所得や代替財および補完財の価格)は一定に保たれるか、変化しないと仮定されています。逆需要関数があることで、価格に基づいて需要量を解くことで直接需要関数を得ることも可能です。
逆需要関数を再整理した式から始めます:
\[ p = 80 - 0.1q \]
小数係数を消すために両辺を10倍します:
\[ 10p = 10(80 - 0.1q) \]
右辺に10を分配します:
\[ 10p = 800 - q \]
\(q\) を片側にまとめるため、両辺に \(q\) を加えます:
\[ 10p + q = 800 \]
\(10p\) を両辺から引いて直接需要関数を求めます:
\[ q = 800 - 10p \]
このようにして、直接需要関数から逆需要関数へ、また逆需要関数から直接需要関数へと変換することが可能です。必要に応じて関数を使い分けることができます。