直線需要曲線上の弾力性
直線需要曲線上の弾力性は、曲線上を移動するにつれて変化します。一方、傾きは一定であり、これは異なります。傾きは価格と数量という2つの変数の変化の関係を示しますが、弾力性はこれら2つの変数の変化率の関係を表すためです。
需要曲線上の弾力性を示すグラフ
グラフで示されているように、直線需要曲線上の弾力性は、価格が高く需要量が少ない区間では弾性的であり、価格が低く需要量が多い区間では非弾性的です。その理由は、価格が低く需要量が多い場合、価格の変化が需要量の変化に比べて非常に大きな割合の変化を構成するためです。一方、価格が高い場合、価格の変化は需要量の変化に比べて割合が小さくなります。
点Aは直線需要曲線上で弾力性が単位弾力性、すなわち1である点を表しています。この点より右側では需要曲線は非弾性的であり、左側では弾性的です。
結論として、直線需要曲線には一定の弾力性は存在せず、弾性的な区間、単位弾力性の点、そして非弾性的な区間が含まれています。弾力性が一定の需要曲線は理論的には可能ですが、特殊なケースです。