供給曲線を足し合わせる
市場の供給曲線を得るには、個別の供給曲線を水平方向に足し合わせます。この手法では、任意の価格において各供給者が提供する量を合計して、総供給量を求めます。
個別供給と市場供給の比較
任意の価格におけるある財やサービスの総供給量は、その市場における各供給者の供給を合計したものです。したがって、市場の総供給を得るためには、供給曲線を水平方向に足し合わせます。ただし、すべての供給者が同じ市場価格に直面している場合に限り、この合計が意味を持ちます。それ以外の場合、計算は意味を成しません。
供給曲線を足し合わせたグラフ
このグラフは2つの供給曲線を足し合わせたものを示しています。価格が6の場合、最初の供給者は4単位を提供し、2番目の供給者は6単位を提供します。そのため、総供給曲線では価格6のときの供給量は12となります。
供給曲線を数学的に足し合わせる
この例では、前述のグラフ化された2つの供給関数を数学的に足し合わせます。供給の逆関数をグラフ化していますが、供給関数を水平方向に足し合わせる際には、価格を基に数量を表す直接関数を使用します。
$$ \text{第1の供給曲線:} \quad Q_1 = S^1(p) $$
$$ \text{第2の供給曲線:} \quad Q_2 = S^2(p) $$
$$ \text{総供給:} \quad Q = Q_1 + Q_2 = S^1(p) + S^2(p) $$
$$ \text{第1の曲線の例:} \quad Q_1 = P - 2 $$
$$ \text{第2の曲線の例:} \quad Q_2 = 2P - 4 $$
$$ \text{2つの供給曲線の合計:} $$
$$ Q = Q_1 + Q_2 $$
$$ Q = (P - 2) + (2P - 4) $$
$$ Q = P - 2 + 2P - 4 $$
$$ Q = (P + 2P) - (2 + 4) $$
$$ Q = 3P - 6 $$